12月に入り、急激に冷え込んできました。
慌てて冬の布団を引っ張り出したり、
暖房器具を準備された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな寒い季節にも快適に暮らしている自宅の紹介をさせていただきます。
4年前に国土交通省の採択事業として自宅を建設しました。
国の事業なので基準が高く、厳しい数値などをクリアしなければ通りません。
そんな基準をクリアしたわが家の現状をご紹介します。
わが家の住宅性能の数値は
UA値【外皮平均熱貫流率】0.27W/(㎡・K)
…室内の熱がどのくらい外に逃げやすいかを表す数値。
数値が低い方が熱が逃げにくく、断熱性・省エネ性が高い。
国内の断熱性能を表す最高レベルの基準が「HEAT20」(ヒート20)
北海道などの寒さが厳しい1地域にも相当する数値でほぼG3基準の家です。
G3基準の家は熊本でもまだあまり普及していないと思います。
Q値【熱損失係数】1.39W/(㎡・K)
…UA値と同様、断熱性能を表す数値。
低ければ低いほど断熱・気密性が高い。
ηAC値【冷房期の平均日射熱取得率】1.0
…窓から直接侵入する日射による熱と、
窓以外から日射の影響で熱伝導により侵入する熱を評価した、冷房期の指標。
値が小さいほど住宅内に入る日射による熱量が少なく、冷房効果が高くなります。
夏は庇(ひさし)で日陰が出来、窓から直射日光が入りにくいということです。
その結果冷房が効きやすくなるということ。
6地域である熊本の基準値は2.8なので十分に上回っています。
C値【相当隙間面積】0.27㎠/㎡
…建物の気密性能を表す数値。
隙間が多いと、いくら暖房や冷房をしても漏れてしまい、
快適な室内環境を保つことができません。
高気密住宅の目安となるC値2.0を超える隙間の少ない建物です。
また、BELSも★★★★★星5つ取得しています。
BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)とは、
建築物の省エネ性能について、評価・認定する制度です。
ZEH基準をクリアしており、計算上はゼロエネルギー住宅です。
標準に対するエネルギー消費量の削減率も67%と高い数値が出ています。
それでは実例を紹介していきます。
今回は12月2日の様子です。
朝の6時58分で外気温は3.9℃
キッチン22.9℃
脱衣室22.7℃
トイレ21.9℃
リビングにあるエアコンの設定温度は25℃
この8帖用のエアコン1台で約35坪の平屋をまかなっています。
キッチンから一番気温が低いトイレまで温度差が1℃しかないのも
断熱・気密性能がしっかりしているからです。
温度差が大きいと体への負担も大きく、
特に寒い時期にはヒートショックのリスクも高まります。
【冬季の室内温度指針】
21℃ 推奨温度
18℃ 許容温度
16℃ 呼吸器系疾患に影響あり
12℃ 血圧上昇、心臓血管疾患リスク
16℃未満室温だと身体に悪影響が出るとされています。
おそらくほとんどの家が16℃未満です。
廊下やトイレ、玄関など全ての部屋の温度が一定になるには
高性能住宅をつくるしかありません。
18℃にするだけでもすごいことです。
G1、G2基準でクリアするような感じです。
今回はどの部屋も約22℃だったので素晴らしい結果です。
これだけあれば健康、快適に暮らせます。
最後に3年間の電気代の推移です。
太陽光は必要最低限で4.4kw搭載しています。
西暦 買電 売電 差額
2019年 124,158円 103,170円 20,988円
2020年 126,748円 101,580円 25,168円
2021年 130,708円 90,450円 40,258円
生活スタイルとしては高齢の家族が一日中家で過ごしています。
月々の電気代は約2,400円程度になります。
オール電化なのでガス代などかからず電気代のみです。
高性能住宅のおかげで電気代の値上がりも気にすることなく
安心して快適な暮らしが送れています。
一般的な住宅と比べ、最初のコストはかかりますが、
何年も暮らしていく中で取り返すことができますし、
健康的に快適に暮らせることは何にも代えがたいものだと思います。
気持ちの良い空間で年を重ねていきたいですね。
稲葉
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